AKIKOAOKI

2018SS Collection

AKIKOAOKI(アキコアオキ)の2018SSコレクションは、ブランドの永続的なテーマである、物ごとの境界線の”あいまいさ”、”淡さ”をテーマに製作。デザイナー青木明子氏のインスピレーションの源となっている日本特有の美意識についてや、ブランド設立に至るまでのヒストリーを語ってもらった。

-ファッションデザイナーを志して進まれた美大での学びは?
進学した女子美術大学ファッション造形学科は、デザインや縫製だけを学ぶ“ファッション=アパレル”の観点だけではありませんでした。ファッションをアートと同じような軸で捉えて、その歴史や背景、文脈を学んだ上で、ファッションと向き合うことができる学部でしたね。彫刻やグラフィック、いろいろな学部の情報が得られる環境もよかったです。アートもファッションも日本の歴史だけではなく、西洋と東洋の違いなど、文化に根ざした価値観の違いを自分の中で深く理解できたからこそ、やりたいこととは何か、次の時代に何を提案したいかと向き合えました。それが今のデザインやブランディングに大きく影響しているなと感じますね。
-ヨーロッパ留学のきっかけは?
やっぱりブランドをやるからには世界レベルに挑戦していきたいと思っていたので、日本人独自の観点とか価値観だけでなく、海外のファッションをしっかり知りたかったんです。自分のブランドをやっていく上で取り込んでおきたかった。通っていたセント・マーチンズ(イギリスの芸術大学セントラル・セント・マーチンズ)の生徒の作品はどれも面白くて、率直にかっこよかったですね。
-留学後のアシスタント時代について教えてください
自身のブランドをやりたいなとはずっと思っていましたが、日本に戻ってからは、コレクションブランドのアシスタントを経験しました。アパレルの基礎知識はもちろん、ファッションビジネスがどう成り立っているのかを勉強したかったので。そこで学んだことは、ファッションって自分一人だけはどうにもならなくて、スタイリスト、PR、フォトグラファーとか、たくさんの人を巻き込んで作り上げていると知りましたね。
あとは、ファッションだけの分野にとらわれず、今後のファッションを考えていく上で、可能性のある他分野の方とも意欲的に新たな取り組みをしていくことはすごく大事だなと感じましたね。
-ショーの魅力を教えてください
コレクションで一番伝えたいものが瞬間的に伝えられるのはショーの魅力であり、強いツールだなと感じます。その場でしか体感できない空気感とか、来てくださった方々のテンションが相まって特別な空間ができあがるのも、ファッションショーならではですね。20代後半や30代の私と同世代のお客様からも反応が多くなってきているので、今はブランドのクオリティの底上げを意識しています。大人の女性が着られるブランドにしていきたいですね。
-2018SSのテーマを教えてください
女性の体や曲線を表現したデザインは引き続き意識しつつ、今回のキーワードは“淡い”と“ループ”。例えば、黒でもなく白でもないグレーの淡さはもちろん、物事をハッキリと決めつけないことに価値を見出すのって日本人の特性だと思うんです。能のような伝統芸能でもこの世とあの世の中間の世界がよく表現されていますよね。それらの中間=淡さや、始まりも終わりもないループという言葉に、今回新しい価値を見出せたらなと思いました。1ルックごとに見せるというより、全ルックを通してメタ的な観点からテーマを表現しています。ショーの演出でも、ループやコレクション全体を通して俯瞰してみてもらえるような仕掛けを用意しています。生で体感するからこそ得られる感動を感じてもらえると嬉しいですね。


DESIGNER'S PROFILE : 青木明子(akiko aoki)
2009年、女子美術大学卒業。
2009-2010年、セントマーチンズ(Central Saint Martins)でファッションを学ぶ。
2011-2012年、ファッションデザイナーである山縣良和が設立した学校「ここのがっこう(coconogacco)」のアドバンスコースに所属。
2012年-2014年、ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)の坂部三樹郎に師事。その後独立。
2015年春夏東京コレクションでミキオサカベとリトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)の山縣良和がプロデュースする、若手デザイナーを集めたプロジェクト「東京ニューエイジ」にて初のコレクションを発表する。

Text: Naoco Okada
Photo: AKIKOAOKI
AKIKOAOKI 2018 SS Collection

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