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KEISUKEYOSHIDA
自由を希求する戦い
東京カルチャーとモードが融合し、常に未来の装いを意識したアイテムたちは、奇抜でありながらも袖を通すとしっくりと馴染む。 そのリアル感に多くの若者が共感する「KEISUKEYOSHIDA」。ブランド立ち上げから約3年ながら、早くも熱狂を生み出すデザイナー吉田圭佑氏に話を聞いた。
ーデザイナーを志したきっかけは?
中学は男子校で勉強も運動も全然できなくて、どうにかしてイケてるやつになりたいと思った時に出会ったのがファッションで。片っ端からファッション誌を読んで、毎日のように原宿に行っていました。 様々なファッションに触れる中で最終的に人の目よりも、純粋にファッションがどんどん好きになって、ひとつ突き抜けたものを得られたというか。自分に少し自信を持つことができましたね。 そんな当時の経験から“洋服で誰かの背中を押してあげられるようなブランドをやりたい”と思い、高校生の時にはデザイナーを志していました。 大学卒業後、1年間衣装製作のインターンをしながら、ここのがっこう*に通い、翌年にエスモードジャポンに入学。そこで作ったコレクションをファーストシーズン(2015AW)として、ブランドを始めました。
*ここのがっこう:リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)のデザイナーである山縣が2008年に設立したクリエーションに特化した新しい教育機関
ー2015AW~2016AWの3シーズンまでは、ゲーマー風ルックに代表される「普通の人」を題材に作品を作られていましたね。
2015AWの1シーズン目は、学生時代の気持ちや、装い、空気感、環境とかをひっくるめて、ありのままの自分に寄り添ったコレクションでしたね。 パッと見た印象は“いわゆる普通の人”で、当時の空気感を表現しましたが、近くで見るとアイテム一つひとつこだわって作っていました。高校時代の自分のようなヴィジュアルの子たちが突然ランウェイに出てきたら、コレクションで見た子たちに憧れを抱くんじゃないかと思って。 2016SSの2シーズン目は、学校の中をイメージして、複数の子たちがより普通な服(=ゲーマー風ルック)っていうのを意識しました。 僕がファッションで大事にしているのは、どこかで共感してもらえること。共感してくれるからこそ、実際身に着けてくれるものだと思っています。だから、最初の3シーズンは自分の素直な気持ちをそのまま表現しました。いまの高校生達がこれをどう見るのだろうと心配だったんですけど、「自分を見ているみたいでした」っていう声をたくさん頂けたのはは嬉しかったですね。
ー2017SSのシーズンにがらりとテイストを変えられましたね。そこへ至る心境は?
初めの3シーズンというのは今よりもベーシックな服を作ってたんですけど、「モードの場で普通の人を出す」という表現がどうしてもイロモノというか、ユーモアとしてだけで受け取られている感じがあって。あと、若い子をただそのままの姿で表現することが、自分がだんだん遠ざかっていく若さを、ただただ求めているような違和感みたいなものもどこかで感じていました。そうした中で高校生のころの気持ちを表現するだけでなく、僕がそのときに憧れていたような、モードの文脈で輝いているファッションデザイナーの表現、というものを自分もしたい、やるべきだと感じたからです。 真っ向からモードにチャレンジして1つ上のステージに行きたいと思ったんです。 ただ、ブランドとしては全部がチャレンジだったし、2017SSコレクションの製作はしんどかったですね(笑)
ー2018SSコレクションのテーマや背景をお伺いできますか?
前シーズン(2017AW)は、「装う事に対する自由さ」という自分の周りの狭い範囲を超えて、ある意味社会に問題提起をするような大きなテーマだった。でも、当然それで社会が大きく変わることなどなく。その反動から、ここ最近、無力さやちっぽけさ、みたいなものを感じていたんです。そこで一度、等身大のところに回帰したいと思っていました。たとえば地元の匂いとか空気感みたいな。なんてことないけど大事な感情と、リラックスやリフレッシュをテーマにしようと思い、毎シーズン製作している制服イメージのジャケットから作り始めたのですが、リラックスをテーマにしながらも服にどこか妙な硬さあるなって感じたんですよね。 それはKEISUKEYOSHIDAがテーマにしている”明るいのか暗いのかわからない空気”の暗い側の空気だなって、思ったんです。 もっと明るい方向に突き進んでいきたいっていう気持ちはいつもあって、そんなときに70年代のヒッピー文化に出会いました。 前シーズン(2017AW)は、60年代の”ファッションが未来に希望を抱いている感じ”に惹かれたのですが、今回は70年代のフリーさとか、未来よりもありのままの今を生きている感じに惹かれました。”人の自由な在り方”を今の空気から模索することが、今期の本当のテーマだと確信してからは、コレクションの方向性をガラリと変えましたね。まず、上がってきたファーストサンプルの制服をイメージしたジャケットに、めちゃくちゃ怖いけど思いっきりハサミを入れるところから始めました。 テストの前に、勉強しないで掃除をしちゃう感じあるじゃないですか。がんばるために片付けをするあの感じってなんか間違った方向の努力なのに、今を全力で生きている感じがしていいなって思ったんですよね(笑)
ー60年代と70年代の関係性が、前回と今回のシーズンとで呼応している感じでしょうか
未来に夢を持っていたのが60年代の前回、自由を体現下のが70年代の今回ですね。自由に在る、体現するっていうことが自由であるというか。 なんか、もともとリラックスをテーマにしようと思っていた時に、僕の地元の十条や赤羽って飲み屋街なんですけど、 その朝から飲んでるような街の空気と少し重なって感じたような(笑)60年代も70年代も資料でしか分からない時代ですが、 フリーな感じて惹かれたんですよね。2018AWコレクションの続きではありませんが、前回を踏まえた僕の気持ちが、 その時代の動きと連動するように推移したのかもしれません。
ー最後に。今後の展望についてお伺いできますか
店頭や展示会でお客さまと直接話す時間が好きなので、どんな形であれショーみたいな大きな発表のシーンでも、 実際に来てくださったお客さまと“直にコミュニケーションをとれる距離感”を大切にするスタイルは続けていきたいですね。 一方で、ショーをすることで店頭では出会えないような層の方に知ってもらえたり、@SeeNowTokyoなどを通じて、 遠方の方に手にとってもらえるような取り組みも積極的です。ゆくゆくは世界でショーもやれるように着実にステップアップしていきたいです。 その時々の感情を大事にしながら「新鮮さを共有」し、自分らしい直球を投げ続けながら大きくなっていけたら最高ですね。
吉田圭佑 (Keisuke Yoshida)
1991年 東京都生まれ。
立教大学文学部卒業。ここの学校とESMOD JAPON「AMI」にてファッションを学ぶ。
2015AW KEISUKEYOSHIDAとして活動を開始 。
2016SS 東京コレクションに参加。

Text : Naoco Okada
Photo : Yuya Uchida
KEISUKEYOSHIDA 2018SS Collection

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