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SOMARTA
"naturalia"
色彩が喚起する普遍の喜び
先端のテクノロジーと人体や社会に宿る根源的な価値を融合させ、ファッションの分野だけにとどまらず幅広い活躍を続ける「SOMARTA(ソマルタ)」。 2018SSシーズンはデザイナーの廣川氏がバカンスで出会った、豊かな自然や民族に着想を得たコレクションとなった。 その色彩豊かなアイテムの数々は、都会的でありながら見るものを開放的な気分にさせてくれる。そんなアイテムの秘められたこだわりを廣川氏に聞いた。
ー「ソマルタ」のブランド設立当初から続けられている「スキンシリーズ」について教えてください
2006年に“身体における衣服の可能性”をコンセプトに、無縫製のニット「スキンシリーズ」の製作からブランドがスタートしました。 「スキンシリーズ」は着心地にこだわって縫い目を無くした“皮膚のような究極の衣服”としてブランド設立から8年目まではボディウェアとして作っていたのですが、 今はその技術を使ってワンピースやアウターまで幅広く展開しています。デザインは都会的な女性をイメージ。 機能的ながらイージーケアが可能なので、見た目よりも気軽に着られて便利なアイテムです。
ーコレクションを作る過程について教えてください
まずデザイン画を描いて、それをどう服に落とし込むかを考えます。デザイン画って地図みたいなもので、それを元にどんな素材や加工が合うのかを検討しています。 テキスタイルには特にこだわっていて、刺繍やプリントや無縫製ニットのテクニックもほぼすべてオリジナルです。服の構造からデザインするのが好きなんです。 あとはやっぱりテキスタイルを作るのが好きなんでしょうね。「こういう生地があったら面白いだろうな」と頭を巡らせながら服作りをしている感じですね。
ー2018SSのテーマは?
テーマはnaturalia(ナチュラリア)。自然を愛する都会の女性がイメージです。バカンスでスリランカに1週間ほど滞在したのですが、 そこでの美しい大自然からインスピレーションを得ました。アーユルヴェーダをやったり、高山に登ったり、日本では体験できない自然環境でしたね。 東京で暮らしていると、なかなか大自然に触れる機会ってないじゃないですか、普通が普通じゃなくなる感覚やギャップが面白かったです。 自然の力強さや光、鮮やか色彩を幾何学的なグラフィックや、刺繍、プリントで自然の美しさを表現したいと思いました。
ー中でも注目のアイテムは?
フリンジレースという糸をフリンジのようにさせる刺繍のテクニックを取り入れました(下記写真1枚目)。 あとは、奥行きが出るように表面感のあるテキスタイルの上にプリントをのせたアイテムなどが見どころです(同2,3枚目)。
また、一見フェイクファーのような見た目のジャケットとスカートは不織布(紙)でできています。 スリランカでたくさん見た鳥をイメージ。夏でも軽やかな鳥の羽を表現できればと思って。 スリランカの民族衣裳って線で表現することが多くて、その表現を都会的なデザインに崩して落とし込んだら面白いかなと、トップスとプリーツスカートを作りました。 服のフォルムなど視覚的にはシンプルながら、細部は凝っています。ジャージと布帛のワンピースは、筆のタッチを生かした手描きのグラフィックデザインをプリント。 ワンピースの原寸大で描いています。

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ー代名詞のスキンシリーズ。2018SSの見どころや改善点は?
ポリエステルとナイロンの2つの糸を染め分けて、編むことで深みのある色を出しています。 リバーシブルで着られるようになっていて、模様をハッキリ見せるかニュアンスを楽しむかで着分けられます。 スキンシリーズはとても便利で。ノースリーブのタートルネック(上記アイテム右)をインナーとして着て、その上にワンピースを着たりアレンジを楽しんでほしいですね。
ー民族的なモチーフを多く用いたり、着物をリデザインされていますが、惹かれるポイントは?
もともと身体性や体と服の関係に興味があって、コンテンポラリーダンスを見るのも好きでしたね。服はどんな民族や人種も関係なく着ているし、 誰もが自然を美しいと思う、そういう根本的で身体性な普遍性や、共通の美に興味が湧きます。
ー「ソマルタ」が目指すこれからの展望を教えてください
変わらずテキスタイルに力を入れていきます。特に無縫製は他にない技術を駆使してデザインをしているので、そこをさらに強化していきたいですね。 世の中に洋服が溢れている時代だからこそ、そのブランドならではの価値や服を作る意味が問われる時代なのかなと思っています。 スキンシリーズやテキスタイルの強みを生かしていきたいですね。
廣川 玉枝 (Tamae Hirokawa)
2006年「SOMARTA」を立ち上げ、「身体における衣服の可能性」をコンセプトに「Skin Series」というボディウェアを発表。
同年9月、07 S/S 東京コレクションに参加。美しいレースのグラフィックや構築的なドレスウエア、映像表現を駆使したコレクションが国内外で評価を得ている。 第25回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。
2008年 Milano Salone Canon「NEOREAL」展やDESIGNTIDE TOKYOにて開催したTOYOTA「iQ×SOMARTA MICROCOSMOS」展でインスタレーション作品、インテリア家具を発表。
2014年 YAMAHA MOTOR DESIGNと電動アシスト車いすを製作。同年京都の友禅との協業による「Kimono-Couture」を発表。
2017年 無縫製ニットのスキンシリーズがMoMAに収蔵

Interview : Naoco Okada
Photo(Item) : Koki Inoue
SOMARTA 2018SS Collection

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