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Editor's Note
BATIK=ロウケツ。 溶かした蝋を生機もしくはP下生地に定着させ、その後染色を施すことで蝋の部分のみ染まらず、尚且つひび割れたような奥行きのある表情で、地色が出現する加工法です。この一連の加工工程をロウケツ抜染と呼び、ほぼ全て手作業で行われ非常に非効率なことから、アパレルではほとんど日の目を見ることのなかった技術。主に着物や高級料亭の暖簾に使用されることが多いようです。今回リヒトでは、創業100年を超える京都の着物屋さんにお願いし、特別に加工をお願いしました。溶かした蝋を特殊なエアブラシで吹き付けて吹雪を再現。樹木のシルエットはアクリルで型をくりぬき、ここも手作業で蝋を吹き付けています。その後、1mずつに切り分けられた生地を一枚ずつ染め上げていくという作業工程。染色も最大110cm幅までしかできないので、非常に制約と制限の高い加工なのです。今コレクションで表現した四季の中では冬を表現しており、デザイナー個人が思い入れのある雪と夜という構図をマニアックな加工で描きました。